ゼラチンとコラーゲンの違いとは
この記事は
・ゼラチンとは
・コラーゲンとは
・ゼラチンとコラーゲンの違い
についてまとめました。
ゼラチンとは
ゼラチンとは、多細胞動物の細胞外にあるたんぱく質(コラーゲン)に熱を加えて抽出したもの。そのため溶けやすい水溶性のたんぱく質に変わり、温めると溶け、冷やすと固まる“ゾル化・ゲル化”になり、水分と混合割合によって堅さを調節できます。
ゼラチンは主に製菓材料・ゲル化剤・安定剤・増粘剤として使われています。
食用のゼラチンには、板ゼラチン・粉ゼラチン・顆粒ゼラチンと3つの形状があり、主に溶かす手間のかからない顆粒ゼラチンが人気。
ゲル化剤としては、ゼリーのほかにマシュマロ・グミ・クリームチーズ・焼き肉のたれなどにも利用されています。
コラーゲンとは
コラーゲンとは、多細胞動物の細胞外にあるたんぱく質のことです。私たち人類の体内にあるたんぱく質のうちコラーゲンは約30%を占めていて、主に皮膚・骨・血管などに含まれている体に不可欠な成分です。
コラーゲンは29種もあり、その働きや役割で種類が分けられます。魚由来や豚由来と生き物によって構造も異なります。コラーゲンを多く含む食材は、鶏手羽先・牛すじ・豚白モツなど。
食料から摂取できるコラーゲンは消化・吸収されにくいことから、加熱変性させ、更に細かく酸素分解。消化・吸収しやすくしたのが“コラーゲンペプチド”です。
ゼラチンとコラーゲンの違い
ゼラチンとコラーゲンの違いは分子レベルの違いで、食品として摂取するには違いはありません!
コラーゲンの構造は、らせん状の細長い分子が3本合わさっています。一方、ゼラチンは3本の分子がはずれてバラバラになっています。
コラーゲンは多細胞動物の細胞外に含まれるたんぱく質のことで、そのコラーゲンに熱を加えて抽出・精製したものがゼラチンです。そのため、ゾル化・ゲル化させたゼラチンは、製菓材料・ゲル化剤・安定剤・増粘剤として幅広く使用されています。
ゼラチンやコラーゲンは太るのか?
カロリーSlismによると、ゼラチンのカロリーは11g(大さじ1杯)あたり38キロカロリーです。
ゼリーに使用するゼラチン量は、固めたい材料(液量)の2~3%程度といわれています。
100gのゼリーに対して使用するゼラチンは3g程度のため、そこまでゼラチンやコラーゲン自体のカロリーの心配をする必要はありません。
ゼリーのゼラチンのカロリーよりも、固める際のシロップなどの材料が高カロリーとなります。
また、コラーゲンが含まれた食品には脂質が多く含まれています。
コラーゲンが含まれた甘い栄養ドリンクも、カロリーが高めなことに注意して適量を心掛けましょう。
コラーゲンの多い食べ物とは
コラーゲンを多く含む食品は、ゼラチンをはじめとして鶏皮や手羽先、ふかひれ、牛すじ、海老、カレイなどがあります。
コラーゲンの生成にはビタミンCが必要なため、ビタミンCが不足するとコラーゲンを作ることが出来ません。
たんぱく質が含まれた食品を摂ったうえで、ビタミンCを含む食品(野菜など)をあわせてとると良いでしょう。
普段からたんぱく質を含む食物を食べていれば、コラーゲンが不足することはありません。
たんぱく質を摂ることは体作りとしても大切なこと。
ですが、注意しておきたいことは、たんぱく質が豊富な食品は高カロリーなものが多いことです。
コラーゲンを摂取するために手羽先を食べ過ぎたら肥満になるリスクがあります。
また、たんぱく質を摂り過ぎた場合は、尿として排泄されることで腎臓に負荷をかけることがあります。
体内にはたんぱく質の貯蔵場所がないので、一気に摂取しないように心がけましょう。
ゼラチンとコラーゲンの効果は?
ゼラチンやコラーゲンは、豚由来・魚由来に限らず、効果は一定で美容・健康に良いと言われています。
その理由は以下の通りです。
- 糖分や脂肪分がゼロで低カロリー
- 高たんぱく質(アミノ酸)
- 低コレステロール
- 消化吸収が良い
睡眠や美肌に良いと言われるグリシン、脂肪燃焼の促しや関節痛改善に良いと言われているプロリンが含まれているアミノ酸が補給できます。
摂取目安量は、一日5g~10g。食事でコラーゲンを摂るほか、消化・吸収しやすいペプチドが使用されているコラーゲンドリンク・サプリメントなどで摂取することをおすすめします。
ゼラチンとコラーゲンの副作用は?
ゼラチンとコラーゲンは10g以上を摂取し続けると過剰摂取となり、分解されずの体内に蓄積。肌トラブルや不調を引き起こしてしまう可能性があり、ニキビができやすくなったり肝臓や腎臓に負担をかけてしまいます。
そしてコラーゲンを摂取してから皮膚のかゆみや頭痛・下痢など発症した場合はアレルギーの可能性があるので、発症したら直ちに摂取を止め専門医にご相談することをおすすめします。