サケとマスの違いとは
この記事では
・サケとは
・マスとは
・サケとマスの違いとは
・サケやマスの効能とは
・養殖サーモンの危険性とは?
・サケとサーモンは同じ?
・美味しいサケの見分け方
についてまとめました。
サケとは
サケとは、サケ目サケ科サケ属の海水魚です。全長約1メートルで、腹側が銀白色、背側は暗い青色。川で生まれ海へ出て、産卵のためにまた川に戻る降海型です。
一般的にはシロザケと呼ばれていますが、様々な種類があります。身が赤くて味がしっかりとしているベニザケは、味わいを活かしてフレークなどでご飯のお供に。オレンジに近いピンク色で脂乗りも良いギンザケは、塩焼きでシンプルに頂くのが美味しいです。さっぱりとした味わいが特徴のアキサケは、バターで焼き上げたりフライにして食べるのがオススメとされています。
マスとは
マスとは、サケ科に属し日本語名に“マス”がつく魚で、サケ類のシロザケ・ベニザケ・ギンザケ・アキサケ以外のサケ科をまとめた総称です。
川で生まれ海に降りずにその場で産卵する陸封型で、主にイワナ・ヤマメ・ニジマス・アマゴがマス類と呼ばれています。日本でマスと言えば、桜が咲く時期によく獲れると言われているサクラマス(=ヤマメ)が代表的です。
マスは毒もなくほとんどの種類が食用として扱われていて、独特の甘みと、うま味が特徴。スーパーでは切り身として販売されていることが多いです。
サケと同じように、塩焼きやソテー、フライにしたりなどが一般的な食べ方です。
サケとマスの違いとは
サケとマスの違いは育成環境・大きさの違いだけです。
日本では、サケは海でとれる大きなもの。マスは淡水でとれるちいさなものと大雑把に区別しています。育成環境が違うので、それぞれ甘味・旨味など多少異なりますが、生物学的に明確な違いはなく見た目も味もよく似ています。
サケという魚はいますが、マスという魚はおらず、“サクラマス”や“ニジマス”などをまとめた総称です。サケの大きさは平均4kg、熟成されたマスの大きさは2kgと、海で育ったサケの方が大きく成長します。
サケやマスの効能とは?
マスを含むサケ類には、ビタミンB群やビタミンDが含まれています。
体を温めて消化を促進する効果もあり、薬膳的にも利用される食材です。
冷え性の人や血のめぐりが悪い人におすすめです。
サケに含まれる脂身にはDHAやIPAが含まれています。
DHAとIPAには血管系の生活習慣病を予防することができます。動脈硬化や高血圧、脳梗塞の予防、がんの発生も予防します。
DHAは脳機能のはたらきを向上させ記憶力や学習力をサポートし、認知症にも効果的です。
子どもから大人まで食べたい食材といえるでしょう。
養殖サーモンの危険性とは?
天然のサケと養殖のサケ(養殖サーモン)のもつ栄養素はほぼ同じものといって良いでしょう。
ですが、養殖するときのサケの餌が問題視されています。
安い餌を与えて養殖されたサケは、人間にも悪影響といわれています。
また養殖する環境も配慮が必要です。汚染された環境で養殖サケを飼育している場合や、抗生物質を与えていることもあるからです。
良質な飼育場であるか、天然魚の餌の割合などの厳格な基準である「ASC認証」をクリアしている製品は安心といえます。
海外のサーモンの飼育場の環境について心配な方は、ASC認証を受けているかチェックすると良いかもしれません。
養殖をしている国によって、規制が緩くなっているリスクはあります。
ASC認証を受けているか、もしくは国産であるかが、安心の基準といえるでしょう。
サケとサーモンは同じ?
サケは英語でサーモンと呼ばれているので、サケとサーモンは同じ魚です。
しかしサーモンはサケとは違い淡水魚で、ほとんどが養殖されていて寄生虫が混入する心配がないため刺身やお寿司など生で食べられます。
一方、サケは海水魚で天然物。サケは過熱をしないと食べられません。サケが餌としている“オキアミ”はまれに“アニサキス”という寄生虫を食べてしまうことがあるので、アニサキスが寄生したサケを生で食べてしまうと腹痛などの危険があります。
美味しいサケの見分け方
美味しいサケの見分け方は、
- 身がふっくらとしている
- 皮が銀色
- 身に入っているサシが真っ白
です。
皮は銀色、身は鮮やかな紅色または白に近いオレンジ色のサケがおすすめです。
サケの身に入っているサシ(筋)は、脂の塊でマグロでいう“大トロ”の部分だとよく言われていて、サシが白くはっきりしているものは脂がのっていて甘味があります。
骨の周りに血がついていたり、色が薄いものや黒ずんでいるサケは鮮度が落ちている可能性があるので、しっかりと見比べ美味しいサケを選びましょう。